オフィス移転って何から始める?流れと準備のコツをわかりやすく紹介

オフィス移転 業者

オフィス移転は企業にとって大きなプロジェクトです。準備期間は通常6ヶ月から1年以上を要し、物件選定から内装工事、引越し、各種手続きまで多岐にわたる業務が発生します。計画段階から移転後の運用まで、各フェーズで押さえるべきポイントを順を追って解説します。

オフィス移転を始める前に押さえるべき基本と準備

オフィス移転の成功には、プロジェクト開始前の入念な準備が欠かせません。移転の目的が曖昧なまま進めてしまうと、判断基準がブレて本来達成したかった目標から遠ざかってしまいます。移転の12ヶ月から13ヶ月前までには、プロジェクトチームを発足させ、現状の課題を正しく把握したうえで、明確な目的設定と予算計画を立てる必要があります。初期段階でしっかりとした土台を築けば、その後の作業もスムーズに進められます。

オフィス移転の目的を明確にする重要性

移転の目的が明確でなければ、検討事項が多岐にわたる移転プロジェクトにおいて判断基準がブレてしまいます。たとえば「コスト削減」が最優先なのか、「従業員のコミュニケーション活性化」が目的なのかによって、選ぶべき物件やレイアウトは全く異なります。事業拡大に伴う面積確保、ブランドイメージの向上、働き方改革の推進など、企業ごとに移転の背景は様々です。経営層へのヒアリングや従業員アンケートを実施し、現状の課題を洗い出したうえで「何のために移転するのか」を具体的に定義しましょう。

プロジェクトチームの結成とスケジュール策定

移転プロジェクトを円滑に進めるには、部門横断型のプロジェクトチームの発足が不可欠です。総務部門だけでなく、情報システム部門や各事業部門の代表者を含めた体制を構築すれば、部門ごとに異なる課題や要望を漏れなく拾い上げられます。チーム発足後は、移転日から逆算して詳細なスケジュールを策定します。物件探しに3ヶ月から6ヶ月、設計に3ヶ月から6ヶ月、内装工事に3ヶ月から6ヶ月が一般的な目安です。不測の事態に備えて余裕を持たせた計画を立てれば、トラブル発生時にも柔軟に対応できます。

現在オフィスの課題整理と現状分析

移転先に求める要件を明確にするため、現在のオフィスが抱える課題を客観的に分析します。契約条件や解約予告期間、原状回復の範囲といった契約面の確認に加え、執務スペースの広さや設備の状態、従業員の働きやすさなど、ハード面とソフト面の両方から評価を行います。従業員へのアンケートやヒアリングを実施すれば、日常業務で感じている不便さや改善してほしい点を具体的に把握できます。専門家による現状調査サービスを活用すれば、客観的なデータに基づいた分析が可能になり、次のオフィスに求める要件が明確になります。

予算設定と必要コストの見積もり

オフィス移転には、現オフィスの原状回復工事費用、新オフィスの賃貸契約関連費用、内装工事費用、什器・IT関連費用、引越し費用など、多岐にわたるコストが発生します。一般的に、社員一人あたり引越し費用は2万円から3万円、原状回復工事は坪あたり3万円から10万円、内装工事は坪あたり10万円から30万円が目安です。新オフィスの敷金は賃料の3ヶ月から12ヶ月分が必要になります。概算予算を算出する際は、想定外の追加費用にも対応できるよう、予備費を確保しておきましょう。早期段階で経営層の承認を得ておけば、プロジェクトを円滑に進められます。

新オフィス物件の選定と契約までの流れ

オフィス 移転

移転先の物件選定は、オフィス移転プロジェクトの成否を左右する重要なフェーズです。移転の7ヶ月から9ヶ月前までには、コンセプトプランを作成し、移転先に求める具体的な条件を定義します。立地や面積、予算といった基本条件に加え、設備や管理体制も含めて総合的に評価する必要があります。物件の選定と並行して、現オフィスの解約手続きも進めなければなりません。賃貸借契約は一般的に6ヶ月前までに解約予告が必要です。新オフィスのレイアウト設計や什器の選定も同時進行で行います。

移転先の物件探しと条件整理のポイント

物件探しを始める前に、移転先に求める条件を明確に定義し、優先順位をつけておきます。立地については従業員の通勤利便性や取引先へのアクセス、周辺環境を考慮します。面積は現在の社員数に加え、将来的な増員計画も見据えて算出しましょう。賃料などのコスト条件、個別空調の有無、電気容量、セキュリティ体制といった設備面の確認も欠かせません。不動産仲介会社に依頼すれば、オフィス市況を踏まえたアドバイスを受けながら、豊富な物件情報の中から比較検討できます。候補物件は必ず現地を視察し、レイアウトのしやすさや共用部の管理状況を確認しましょう。

新オフィス契約と現オフィスの解約手続き

候補物件の絞り込み後は、賃料や契約期間、フリーレント期間などの賃貸条件について貸主と交渉を行います。契約書の内容は隅々まで精査し、工事区分や原状回復の範囲、退去時の条件など、将来的なトラブルを避けるため疑問点は全て解消しておきましょう。新オフィスの契約と並行して、現オフィスの解約予告も提出します。一般的に解約予告は6ヶ月前までに書面で行いますが、契約内容によって期間が異なるため、必ず賃貸借契約書を確認してください。解約予告期間内に通知できなければ、違約金が発生する可能性もあります。

オフィスのコンセプトとレイアウト設計の検討

新オフィスのコンセプトは、移転の目的に基づいて策定します。働き方改革を推進したいのか、コミュニケーション活性化を図りたいのか、企業ブランディングを重視するのかによって、目指すべき空間の方向性は大きく変わります。コンセプトが固まったら、固定席制にするのか、フリーアドレスにするのか、グループアドレスにするのかなど、大きな方向性を決定します。その後、執務スペース、会議室、休憩スペースなどのゾーニングを行い、具体的なレイアウトプランを作成します。将来的な組織変更にも対応できるよう、可変性の高い設計を心がけましょう。

設備・家具・ITインフラの選定と発注

レイアウトプランに基づいて、デスクや椅子、収納家具、パーティションなどのオフィス家具を選定します。既存の家具を再利用する場合は、移転先のレイアウトに適合するか事前に確認が必要です。新規購入する場合は、購入とリース・レンタルのメリットとデメリットを比較検討しましょう。IT関連では、電話回線やインターネット回線の契約変更、サーバーやネットワーク機器の移設計画を立てます。発注から納品まで時間を要する場合が多いため、移転の4ヶ月から5ヶ月前までには契約を済ませ、移転日に間に合うよう余裕を持ったスケジュールで進めます。

実際の移転準備と引越し実行の流れ

オフィス 移転 業者

移転の2ヶ月から3ヶ月前になると、具体的な移転作業がいよいよ本格化します。新オフィスの内装工事と現オフィスの原状回復工事を並行して進めながら、引越し業者との詳細な打ち合わせや従業員への周知活動も必要です。工事の進捗管理、複数の業者との調整、社内外への連絡対応など、同時並行で進めるべき業務が膨大になるため、綿密なスケジュール管理が求められます。移転マニュアルを作成して従業員に共有すれば、当日の混乱を最小限に抑えられます。

内装工事・設備工事と現場調整

新オフィスの内装工事は、移転日の3ヶ月から4ヶ月前に着手し、1ヶ月前までには完了させるのが理想的です。工事には内装業者だけでなく、電気工事、空調工事、通信工事など複数の専門業者が関わります。工事区分はビルごとに異なり、ビル側が指定する業者で行わなければならない工事と、テナント側が自由に選定できる工事があります。各業者のスケジュールを調整し、工程表を作成して進捗を管理しましょう。工事中は定期的に現場を訪れ、設計図どおりに施工されているか確認します。変更や追加が発生した場合は、速やかに業者と協議して対応します。

引越し業者との打ち合わせと梱包計画

引越し業者の選定では、複数社から見積もりを取り、価格だけでなくサービス内容や実績も比較検討します。不用品の引き取りに対応しているか、梱包資材の提供はあるか、当日の作業体制はどうなっているかなど、詳細を確認しましょう。移転日が決まったら、部署ごとに移転物品と廃棄物を分類し、リストを作成します。重要書類やデータのバックアップは必ず取得してください。梱包作業は移転の1週間前から開始し、段ボールには中身と搬入先を明記してラベリングします。精密機器や壊れやすい物品の取り扱いについては、業者と事前に確認しておきます。

社内広報と従業員への周知・教育

従業員への移転に関する情報共有は、計画的に段階を踏んで行います。移転の2ヶ月から3ヶ月前には社内説明会を開催し、移転の目的や新オフィスのコンセプト、スケジュール、各自が準備すべき内容を伝えます。説明会資料には、新オフィスのレイアウト図や座席配置、梱包方法、移転当日の流れ、新オフィスでの運用ルールなどを盛り込みましょう。質疑応答の時間を設けて、従業員の疑問や不安を解消します。移転後の通勤経路や定期券の変更手続きが必要な場合は、早めにアナウンスして対応期間を確保します。

必要な各種届出・住所変更手続き

オフィス移転に伴い、法務局や税務署、年金事務所、労働基準監督署、ハローワークなど、様々な行政機関への届出が必要です。本店移転の場合、法務局へ移転日から2週間以内に本店移転登記申請書を提出しなければなりません。税務署への異動届出書、年金事務所への適用事業所所在地・名称変更届は移転後速やかに提出します。提出期限が設定されている書類も多いため、チェックリストを作成して漏れがないよう管理しましょう。取引先への移転案内は移転の1ヶ月前までに発送し、金融機関やリース会社、各種契約先への住所変更手続きも忘れずに行います。

移転後の運用開始とフォロー

移転作業が完了しても、プロジェクトはまだ終わりではありません。新オフィスでの業務を円滑にスタートさせるため、従業員が新しい環境に早期に適応できるよう支援する必要があります。移転直後は機器の不具合や運用ルールの不明点など、様々な問題が発生しがちです。迅速に対応できる体制を整えておけば、業務への影響を最小限に抑えられます。移転後1ヶ月から3ヶ月の間に効果検証を行い、当初の移転目的がどの程度達成できたかを評価しましょう。

新オフィスの定着と運用マニュアル整備

移転後すぐに通常業務を再開できるよう、運用マニュアルを事前に準備して従業員に配布します。マニュアルには、ビルの入退館方法や鍵の管理、会議室や給湯室の利用ルール、ゴミの分別方法、空調の操作方法、セキュリティカードの取り扱いなど、日常業務で必要になる情報を網羅します。移転初日は、IT関連の不具合や設備トラブルに備えて、工事業者や設備管理会社に待機を依頼しておくと安心です。従業員からの問い合わせに対応する窓口を設置し、疑問や困りごとを速やかに解決できる体制を維持します。

移転後の課題抽出と改善のサイクル

移転から一定期間が経過したら、新オフィスの運用状況を評価します。想定どおりに機能しているか、不便な点はないか、改善すべき箇所はどこかを洗い出しましょう。会議室の予約が取りにくい、収納スペースが不足している、動線が悪いなど、実際に使ってみて初めて気づく問題も少なくありません。優先度の高い課題から順に対処し、必要に応じてレイアウトの微調整や追加の什器導入を検討します。小さな改善を積み重ねれば、より働きやすいオフィス環境を実現できます。

従業員からのフィードバック収集と対応

移転後の従業員の満足度や新オフィスの課題を把握するため、アンケートやヒアリングを実施します。働きやすさ、設備の使い勝手、コミュニケーションの取りやすさ、集中できる環境かどうかなど、多角的に評価を集めましょう。寄せられた意見は全て記録し、実現可能なものから優先順位をつけて対応します。すぐに改善できない要望についても、理由を説明して従業員の理解を得られるよう努めます。フィードバックに基づいて改善を重ねた結果を従業員に共有すれば、オフィス環境への関心が高まり、より快適な職場づくりに全員で取り組む意識が醸成されます。

継続的なオフィス改善と運用効率の向上

移転の目的が達成できたかどうかを、定量的・定性的に検証します。コスト削減が目的であれば賃料や光熱費の削減額を、従業員満足度の向上が目的であれば移転前後のアンケート結果を比較します。検証結果は経営層に報告し、今後のオフィス戦略に活かしましょう。オフィス環境は一度整えて終わりではなく、組織の成長や働き方の変化に合わせて進化させ続ける必要があります。半年から1年ごとに定期的な見直しを行い、常に最適な状態を維持できるよう、継続的な改善サイクルを回していきます。

まとめ

オフィス移転を成功させるには、目的の明確化から物件選定、工事、引越し、運用開始まで、各段階で適切な判断と行動が求められます。プロジェクトチームを早期に発足させ、詳細なスケジュールに沿って計画的に進めれば、トラブルを最小限に抑えられます。移転後の効果検証と継続的な改善により、働きやすく生産性の高いオフィス環境を実現できるでしょう。

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